LIFE SHIFT

前職を辞めるとき、後輩に紹介されて購入した本がこの LIFE SHIFT です。
ちょっと分厚い本で全部読み切れなかったのですが、マンガ版はすぐに読み切れました。その後の人生設計の参考になりました。

最近、「人生100年時代」という言葉をよく耳にすると思いますが、まずは、なぜそう言われるのかについて詳しく解説されています。

人間の寿命は年々伸びており、横軸を西暦年度,縦軸を平均寿命にしたグラフを描くと右肩上がりになっています。
そのグラフから、自分の年代の平均寿命がわかるのですが、たとえば1987年生まれ(現在約35才)の人は98~100歳です。10年ごとに平均2~3歳平均寿命が延びていることを逆算すれば、おおよその自分の年代の平均寿命を計算できるでしょう。
寿命が100年だとすると、これまでの人生設計では都合が悪くなります。そこで、100年生きることを前提とした人生設計についていくつか紹介されています。

従来の標準的な人生設計は「3ステージ制の人生」といって
教育、仕事、引退(老後)の3ステージを生きる人生です。
1st:~22歳くらいまでが教育
2nd:~65歳くらいまでが仕事
3rd:それ以降が老後

平均寿命が延びると、65歳以上の長い老後を何もせず生きるのは困難になります。年金も減少する話ばかり飛び交う現状ではなおさらですね。
そこで、この3ステージ制の人生を見直して「マルチステージの人生」への移行をバーチャルシミュレーションしています。

マルチステージの人生では、3種類のステージが追加されまます。
①エクスプローラー
 人生の意味や自分探し、世界を知る期間。旅に出たり、勉強する期間。
②インディペンデント・プロデューサー
 自由に働く「個人事業主」的な働き方をする期間。
③ポートフォリオ・ワーカー 
 企業で働きながら他の能力を磨く(仕事+副業)期間。
これに仕事ステージと教育ステージとを合わせた「5つのステージ」を、いったりきたりする人生になります。

そして、このようなマルチステージの人生を生きるには、お金という資産以外に、「無形の資産」を作ることが大切だとしています。
無形の資産とは次の4種類です。
①生産性資産(能力)
 仕事をする能力。仕事においてもある程度のスキルが求められます。
②活力資産(健康)
 長生きしても、病体で長らえるのでは意味がないですよね。
③変身資産(人脈)
 ステージを移り変わるのを手助けしてくれる人脈。影響度大です。
 色々と活動していくには、自分だけでは難しいことが多々あると思います。
 そんなとき、力になってくれるのが人脈です。狭い分野に固執せず、幅広い
 分野で活動しておくのが良いでしょう。
④パートナー(結婚相手)
 ステージの移行期は、どうしても金銭面が不安定になりがちです。
 この不安定な面をカバーするには、パートナーとの連携が必須となります。

人生100年、という視野で人生を見直したとき、きっと参考になると思います。

余談ですが、
転職の際、家族にライフシフトの説明をしたいと思ったとき、簡単に早く伝える方法としてマンガ版を読むことを奨めようと思ったのですが、悪い誤解を招く可能性がありそうな(能力が無いから退職するみたいに思われる?)感じがあったので、家族には紹介しませんでした。
マンガ版は、時折思い出すために自分で読むのが良いと思いました。