「創造力」という本に掲載されていた問題です。
人々が心の中にもっている「刑務所の格子」
以下、「創造力」からの(この章についての)抜粋
これを解く場合の困難の一つは、自らが課したというか習慣が課したというか、いずれにせよ、問題は「限界」である。技術者にしろビジネスマンにしろ、ほとんどの人がおかす共通の誤りは、決して大きく考えようとしないことである。やっていることを確認したがり、人為的に定めた限界の中にいたがることが多いものだ。カフカはこう書いている。
「全ての人が刑務所の格子の中に住んでいる。この格子は、人がその心の中にもっているものだ。群れという避難所にいれば安全である、それで人は職場へ、楽しみへと都会の街並みを通り抜けて更新しているのだ。あるのは規則と指示と命令だけ。人は自由と責任が恐ろしい。自らのまわりにめぐらす刑務所の格子の中に隠れるほうを好むのだ。」
「創造力」のこの章では、拡張法について説明しています。
拡張法は、問題解決が満たすような目標、目的および基準をまずあげる。それから、目標・目的・基準のおのおのを拡張し、生み出されるアイディアを書き留める。この手順により結果として現実に通用するアイディアが生まれなかったとしても、一瞬にしろ精神を拡張することになり、あとになって役に立つ斬新な創造的アイディアをもたらす可能性という一つの視点を精神に与えてくれるのだ。