不確実性超入門

ある勝っているトレーダーさんが推奨していたので、読んでみました。トレーダーとしての心構えという面で、とても参考になる内容だったので、要点を整理してみました。著者がトレードをしている人なので、一般的な会社でも参考になるようにと記述しながらも、投資家視点の見方、事例が多く盛り込まれており、思い当たるところ多々有りで、要点といいながら長々と拾い上げてしまいました。

第1章では、ランダム性ということで、予測できないことが多いことを記述されていますが、正規分布を中心に確率を説明しているところが納得できず、ここは興味がもてませんでした。なぜなら、チャートの動きは正規分布ではないと思っているからです。そう思いながら読み進めると、「べき分布」に近似する、と修正しています。このように、分布を仮定して当てはめるという統計的品質管理みたいなやり方も私はなじめずいて、心にヒットする部分がなかったので抽出してません。第2章のフィードバックという言葉、品質工学ではフィードバック制御という手法があり、目標値に調整するという使い方をするのですが、これと大きく異なるため、違和感がありました。この本でいうフィードバックとは、雪だるま式に影響が増大するといった流れを示しています。「不幸が不幸を呼ぶ」みたいな。正のスパイラルとか負のスパイラルみたいに表現してほしいところですが、不確実に繋がって進んでしまうので(自分で制御して展開するものではないので)そういう表現になったのかと思います。
という個人的な理由で第1章と第2章からは抽出していませんが、話しの前提となる部分なので、興味のある方は原本を読まれるとよいと思います。